不動産の鑑定をするときに活躍する秘密(?)道具を紹介します。今回紹介するのはリコー製のTHETAという360度カメラです。
不動産業界では、360度写真を使ったアパートや一戸建てなどの物件紹介が増えてきています。普通の写真ではわかりにくい、部屋の空間や構造を見せることができます。「360度写真がある」という点を売りにしているケースもあります。
一方、鑑定の世界では、360度写真を不動産の現況確認のために使用します。不動産の評価をするには現地調査が欠かせません。調査の段階で360度カメラで写真をとることで、確認漏れを防ぐことができます。
鑑定評価は、資料をすべて集めたあとに、実地調査するという順番が理想的です。しかし実務では、実地調査したあとに資料が手に入るということがあります。
例えば、実地調査をしたときに依頼者から建物の改修工事をしたことを伝えられ、その図面をあとから送ってもらうといったケースです。本来はその図面と現況を照らし合わせたいところですが、もう一度建物を見せてもらうのは難しいものです。そういった場合には360度写真が大いに役に立ちます。
新しい道具やツールを使うことで、鑑定評価も日々進化しています。