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大野不動産鑑定事務所

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【気になるニュース】相模原市緑区のバス11路線廃止へ

神奈川中央交通(神奈中バス)は、相模原市緑区の西側(津久井、相模湖、藤野)のバス11路線を2027年3月までに廃止する予定とのことです。

神奈中バス、11路線を27年3月までに廃止 相模原市緑区、住民に衝撃

ニュースによると、現在ある13路線のうち11路線を廃止するということなので、影響は非常に大きそうです。

相模湖駅前

相模原市緑区の西側にある相模湖地区、藤野地区、津久井地区には、JR中央本線が通っていますが、山間部の主な交通手段は自動車であり、バスが無くなると生活に影響が出る住民も多いと思います。

相模原市緑区は人口が減少している地域

相模湖地区、藤野地区、津久井地区は人口減少が続いている地域です。そのため、バスの利用者も少しづつ減っていると考えられます。

相模原市以外でも減便、廃止が続いている

また、神奈中バスは相模原市以外でもバスの減便や廃止が相次いでおり、バス運転手不足などの問題に対応せざるを得ない状況が続いています。

神奈中は一挙に6路線。「免許維持路線」バス廃止が相次ぐ2025年春

代替交通手段などの対策

相模原市はバス路線廃止の対策の一つとして、乗合タクシーを活用した実証運行を10月から開始するようです。

相模原市乗合タクシーの実証運行

また、緑区若葉台地区では、時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車「グリーンスローモビリティ」を令和7年から本格運行させました。

グリーンスローモビリティ運行支援事業

相模原市は、このほかにバス路線の維持確保を図っており、いろいろな対策を行っていますが、緑区西側エリアの交通手段を確保維持できるか、課題が多そうです。

相模原市緑区の直近の地価の推移

地価公示と地価調査の平均値から求めた相模原市緑区の地価の推移は次のとおりです。

緑区には、リニア新幹線の新駅が予定されている橋本駅周辺の地区も含まれており、全体で見ると地価は上昇傾向にあります。

ただし、2025年の地価公示では、相模原緑区千木良にある地点(相模原緑-23)の地価変動率が△0.3%と神奈川県内の住宅地下落率第4位であり、緑区の西側だけ見ると、地価水準は横ばい・下落が続いています。

相模原市緑区の地価の影響は?

バス路線の廃止は、現在住んでいる方へのインパクトが大きく、通学や通院が難しくなった場合、引っ越さざるを得ない人も出てくるでしょう。

一方で、津久井地区や相模湖地区に新たに移住を検討している人は、利便性よりも、自然や土地の広さなどの住環境を重視していると考えられます。そういった人たちにとっては、バス路線廃止の影響は少ないかもしれません。

ただし、将来的にさらにインフラが減る不安や、万が一のときに公共交通機関が使えないと考えると、移住先として候補から外れてしまう可能性があります。

バス路線の廃止は、その地域の利便性が低下するので、地価が下がる要因の一つと言えます。

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